大きな鏡

久しぶりに晴れ。人に抱えられて大きな鏡が道路を移動していく。ときどき光りながら、なかの風景が流れていく。ああいう鏡は据え付けられると動くことがない。ずっと同じ風景を映す。自身がその風景になったように。そのせいだろうか、大きな鏡のなかで風景が移動していくのが、なんだか新鮮で清々しく見える。